かたみわけ //落乱-鉢尾小説 万年時計のまわる音

■読む前に注意点■
 死ネタ、全体的に暗いお話です。救いなどない。苦手そうな方は即刻回れ右推奨です!!!

それでも大丈夫だよ!って方はどうぞ↓↓


何を贈ったって、意味がない。
お前は俺のことなんか髪の毛の先ほども意識しないし、何を差出そうともそれをお前の傍に置いてくれはしない。
だからもう大事にして欲しいものなんか、何にもやらない――…。

いつからかと問われても分からないが、勘右衛門は同じ委員会に所属していた同輩、鉢屋三郎のことが好きだった。取り立ててそのように言うからには無論、友人とは異なる意味で。

自分が元々そういう性癖の持ち主だったとは思っていない。女の柔らかい身体を抱けば肉欲は満たされたし、後輩たちのまだ幼い身体には勿論、同輩や先輩たちの鍛えられた裸体に欲を覚えたことはなかったからだ。
最初は、普通に友人として好ましく思っていたのだと思う。三郎はとても頭が切れる上に気の回る奴で、その癖悪戯好きというふざけた男だった。長い時間を共に過ごし彼の人となりを知る中で、勘右衛門はいつの間にか三郎という人間にどうしようもなく惹かれてしまっていたのだった。誰よりも近くに、彼の特別になりたいと思う程強く。

三郎が誕生日を迎える度に、勘右衛門は他の友人たちと同様にいろいろなものを贈って来た。気持ちを自覚した三年の時からは一層、何を贈ろうか一生懸命悩み考えた。
髪紐に手拭い、女装用の簪など、実用的で彼に似合いそう、あるいは喜んでもらえそうなものを選りすぐって贈ってきた。三郎はその度にありがとうと嬉しげに笑って受け取ってくれた。ただそれだけだったが、勘右衛門にはとても嬉しいことだった。

しかし三郎がその贈り物を使っている所を目にすることは終ぞなかった。理由は簡単、それらの贈り物は全て『雷蔵とおそろい』ではなかったから、である。

「使わないなら、返せよ」

三郎が忍術学園に入って三回目の誕生日を迎えた数日後。勘右衛門は胸の内に広がるどす黒い感情のままに三郎に詰め寄った。
既に慕情を自覚していた勘右衛門は、ついに直接尋ねたのだ。自分の贈り物を使ってくれないのか、と。その答えはひどく素っ気なく、ためらいもせずに告げられた。
途端、勘右衛門の胸の内に急激に湧き上がってきたのは真っ黒い激情だった。こんなにも激しい感情を抱えたのは初めてのことで、その如何ともしがたい冷えきった怒りを制御できようはずもなく、勘右衛門はそのまま三郎にぶつけ睨め付けたのだった。

だが三郎は、驚くほど何の感情も読み取れない無表情でこちらを見返した後、黙ったままで腰を上げた。思いがけない反応に勘右衛門は、矜持のために辛うじて険しい表情を崩さなかったものの内心かなり戸惑っていた。目だけで追うと、三郎は押し入れを開けて中をがさごそと探っている。やがてそこからひと塊の荷物を抱えて戻ってくるなり、勘右衛門の目の前にそれらを無言で差し出した。彼の手にある見覚えのある品々は、余さず全て、これまで勘右衛門が三郎に贈ってきたものたちだった。

手つかずのままの自身が贈ってきた品々を突きつけられて、勘右衛門は後頭部を強かに殴られたような衝撃を受けた。
返せと言ったのは自分だが、本気で返して欲しかった訳ではない。ただ三郎に贈り物を使って欲しかっただけなのに。いつも嬉しそうに受け取ってくれたのに、喜んでくれたと思っていたのに。俺の贈り物は、そんなに簡単に手放せてしまうものなのか。

弁明の一つもなく即座にあっさりと返されたのもまた悔しくて、勘右衛門は三郎の腕からそれらを引ったくって部屋を飛び出した。
喉が引き絞られて音は出ず、胸が潰れてしまいそうに痛い。腕に抱えた憐れな贈り物たちは鉛のように重かった。
勘右衛門は、自分に関心を持たない三郎に己の気持ちを知られることがどうしても許しがたく、かといってさらに彼に言い募ることもできず、苦痛から物理的に逃げ出したのだ。

翌日、勘右衛門は衝動的に取ってしまった自分の行動を後悔しつつも「三郎が悪いんだ、俺は謝らないぞ」と固く誓い、しかし内心不安に駆られながら朝食に向かった。

「勘右衛門おはよう。今日の委員会だが、私は少し遅れて行くから先に始めていてくれるか」

しかし三郎は、昨日の衝突など無かったかのように至っていつも通りの態度でそう声をかけてきた。まるで、昨日勘右衛門が怒っていたこと、その理由のどちらにも少しの興味もないと言われているようで。勘右衛門は勝手に深く傷ついた。
三郎にとってはもう終わった話なのだろう。話を蒸し返すこともできずに燻ぶった思いを抱えたまま、上滑りした『いつも通り』の日々が過ぎていった。
やがて違和感しかなかった『いつも通り』が真の『いつも通り』になり変わった頃。勘右衛門は三郎から没収した品々を質に流した。己の胸に秘めていた想いも、それらと共に永遠に葬った。

以来、勘右衛門は三郎に形の残るものを贈ることを辞めた。
半分は意地だった。それまでやった贈り物を没収しておいて今更、どんな顔で贈ればいいというのか。
それ以上に、例え何事も無かったかのように贈れたとしても『彼が飛び切り気に入るものを贈ることができたらそれだけは使ってくれるのではないか』という浅ましい期待を抱いては勝手に裏切られ、傷つく自分の姿がありありと目に浮かんでいたからだ。

物を贈るのをやめた代わりに勘右衛門は形の残らない物、例えば上物の香や菓子、酒といった消費するものを贈ろうと考えた。幸か不幸か、三郎の誕生日を祝いたい気持ちはまだこの胸にあったので。

三郎の十四の誕生日、勘右衛門は今まで以上の緊張を覚えながら、三郎がいつも嬉しそうに食べていた上菓子を手渡した。三郎は暫く驚いたように勘右衛門の顔と渡された菓子とを代わる代わる、まじまじと見ていたが、これまでと同様に嬉しげに笑って受け取ってくれた。勘右衛門は一応、安堵した。
勘右衛門が形の残るものを一切やらなくなったことに、三郎は全く気付かなかった。当然、その裏にある勘右衛門の気持ちにも。
それにも微かにだが勝手に傷ついている自分が浅ましくも無様で、勘右衛門は自ら選んで独り相撲をしているというのにその遣る瀬無さを消化できない自分が嫌で仕方がなかった。

それでも、もうどうすることもできなかった勘右衛門は、己を嘲笑しながら独り相撲を最後まで続け、何を告げることもなくそのまま学び舎を巣立った。

三郎が死んだ。その信じがたい報せを受けたのは学園を卒業してから九年の月日が過ぎた、夏の終わりの事だった。

勘右衛門は箱庭を巣立って以来一度として雷蔵、三郎の二人と交流することはなかった。
それは勘右衛門が、贈り物と共に葬り去ったつもりが捨てきることができなかった三郎への感情から逃げるように地元へ戻り、以降彼らと接触することがないよう振舞ってきたせいだった。
文には相変わらず少々大雑把な雷蔵らしい文字で、できれば弔いに来て欲しい、と綴られていた。遠方であるが故に指定された日取りまであまり時間がなく、勘右衛門は取るものもとりあえず地元を発った。

彼らの暮らした庵に着いたのは約束当日の昼前で、今にも雨が降り出しそうなどんよりとした曇り空が広がっていた。
合言葉を口にして戸口をくぐると、室内には既に懐かしい顔が揃っていた。三年ほど前に一度会った兵助も含め、皆記憶にあるよりも精悍な顔つきになっている。
しかし数年ぶりの再会を勘右衛門は、いや、その場にいた者は皆素直に喜ぶことができなかった。
季節柄もあり既に三郎の埋葬は済ませられていた。皆で顔を突き合わせた時の、欠けた一人分の穴が埋まることは二度とない。
その事実が、足元から冷たい水にじわじわと侵されるような寂しさと哀しみをもたらした。

「形見分け、したいと思って」

石が置かれただけの簡素な墓を三郎のものだと案内し、彼が死んだ経緯を忍務に差し障らない程度でかいつまんで話した後で、雷蔵は旧友を呼び寄せた理由を静かに切り出した。
三郎は変装用の小道具を多く持つためなのか、昔から個人の持ち物が極端に少ない。それでも、彼を思いながらひとり荷を整理することも、それらを棄ててしまうのもどうにも辛かった。
だから一緒に整理して、その一部を遺品として皆にも持っていて欲しいのだと。三郎の思い出と共に。

それは半身を失った雷蔵がひとり立ち上がるための儀式でもあるのだろう。皆一様に一つ返事で快諾した。
本当は、勘右衛門は三郎の持ち物だったものなど受け取りたくなかった。共に過ごした時間よりも長い時を経てもなお勘右衛門の心から消えてくれず、その上同じ世界にすらいなくなってしまった。そんな奴のよすがなど、持っていても辛いだけだから。
しかし三郎を独り見送ったのだろう友を想う気持ちが、勘右衛門の首を縦に振らせていた。

「……皆、ありがとう」

三人の肯首を受けて、ずっと神妙な顔をしていた雷蔵がやっと笑みを浮かべた。うっすらと涙ぐんで礼を述べると、すぐに腰を上げる。
間も無く、庵の奥から三郎の物なのだろう荷を大事そうに抱えて戻ってきた。それは両手で持てるほどの量しかなかった。

三郎の私物は意外にも――と思ったのは勘右衛門だけだったかもしれないが――思い出の品が多かった。
最後の年に兵助が贈った硯。四年の時に八左ヱ門が贈った櫛。五年の時に雷蔵が贈った本は擦り切れていて、間から一年の頃仲直りの印にあげたという花を押し花にした栞が出て来た。
それぞれの、三郎との思い出話に花が咲く。彼は、日常的に使いこそしなくても贈り物を本当に嬉しく思い、大事に持っていたらしかった。話の経緯もあり、それぞれが三郎にあげたものをそのまま形見として貰い受けることになった。

しかし、勘右衛門は。
四年生までに贈ってきたものは取り上げてしまったし、それ以降何一つ形の残るものを贈らなかった。彼の手元に、勘右衛門の物は何もない。受け取りたくないと思っていた癖に身を切られるような感覚に苛まれながら、勘右衛門は笑顔を貼り付けて彼らの思い出話にただ耳を傾けていた。

「――で、勘右衛門のはどれなんだ?」
「……俺は三郎にはなにもあげてないから、貰い受けるものも何もないんだよ」

遂に八左ヱ門に邪気なく話を振られてしまった勘右衛門は、なるべく普通の態度を装ってそう答えた。ろ組の二人はきょとんとした顔になったが、当時から事情を何となく察していた兵助が少しだけ顔を曇らせた。
微妙な沈黙が降りる。居心地の悪さに勘右衛門はへへ、と薄ら笑って頭をかいた。そのまま別の誰かに話を振ろうとしたが、ちょうどそのタイミングで、きょとんとした顔のままの雷蔵が口を開いた。

「何を言ってるのさ。君の物が一番多いんだよ、勘右衛門」

今度は勘右衛門がきょとんとする番だった。
雷蔵の発言が理解できずただ瞬いていると、何が面白かったのだろうか雷蔵が薄く笑う。
「僕とおそろいのものは確かに多いけれど、それは変装のためでもあった。三郎と僕は唯一無二の半身だったから、線を引くのは難しい……でもね勘右衛門、変装を全く抜きにすると、三郎の持ち物は君のものばかりなんだよ。ほら」
幼子に言い含めるようにゆっくりと言葉を紡ぎながら、雷蔵は三郎の荷の最後に残っていた桐の小箱を差し出した。

勘右衛門はただ困惑した。雷蔵が何を言っているのかさっぱり分からない。
その箱が自分が受け取るべきものであるとは到底思えず困っていると、雷蔵に手を取られ半ば強引に受け取らさせられた。大して重くもない、一辺が一尺もない底の浅いごくありふれた桐の箱だ。
「開けて」
困りきってただ箱を眺めていると、雷蔵に促された。柔らかい声音に目線をあげれば、雷蔵は相変わらず薄く笑っている。
その優しい目に背を押されるように、勘右衛門は恐る恐る箱の蓋を持ち上げた。

桐箱には統一感もない雑多なものがぎっしり詰まっていた。一番上に乗っていたのは四つに折られた紙切れだ。なんの変哲もない薄汚れたその紙切れを、取り敢えず手に取ってみる。不信感も露わに開いてみれば、走り書きされた見慣れた文字が目に飛び込んできた。
「どれ、俺にも見せて……なんだこれ、手書きの地図?『愛山、町外れの泉の傍にある酒店』…?って、酒屋の場所の書付…?なんでそんなのが……?」
隣からしげしげとのぞき込んできた八左ヱ門が疑問の声をあげた。しかし勘右衛門はその声に応じることもできず、ただ呆然とその紙切れを見つめていた。その書付は九年前、勘右衛門が書いたものだったから。脳裏には当時の記憶が蘇る。

学園生活最後の年の三郎の誕生日に、勘右衛門は酒を贈った。最後なのだし奮発してやろうと思ったのだ。

「その酒店に、連れて行ってくれないか」
後日、委員会で二人書類仕事をしている最中にそう乞われた。
先輩に教えてもらった飛び切り美味いその酒を、三郎も気に入ってくれたらしかった。
じっとこちらを見る彼の瞳は静かで、探るような気配を帯びていた。何か言いたいこと、あるいは聞きたいことがあるとでも言うような。
勘右衛門はそれがどうにも恐ろしく感じられて、それには気づかなかったふりをした。
「え~、うーん俺も忙しいし場所書いてやるから一人で行ってよ。えっとなー」
わざとらしく笑いながら書き損じの一部をちぎり、簡単に道順を書きつけて渡したのだ。
それが何故ここにあるのか。一度行けば、三郎は道順を忘れたりはしないだろうに。勘右衛門にはそれが分からない。

勘右衛門は、その書付を渡した時三郎がどんな顔をしていたのか思い出すことができなかった。その時ずっと彼から目を逸らしていたのだから当然だ。
自分の秘めた心を見透かされてしまいそうな気がして恐ろしく、彼の目をまっすぐに見返すことができなかったのだ。

八左ヱ門に攫われるままに書き付けを手放し、勘右衛門は再び箱の中身を眺めた。
次に目に留まったのは、先の紙切れよりも大きく薄桃色をした漉き紙だ。これにも見覚えがあった。確か忍務かなにかの折りに土産としてやった香の包み紙がそんな色だった。

しかし勘右衛門は次の瞬間、その下から覗き見えたものに目を奪われた。急いで紙の下からそれを取り出しす。
琥珀色の石がついた美しい簪は、三年の年に勘右衛門が贈ったものに間違いなかった。取り上げて質に流したはずなのに。しかしそれは今、この箱に収まっていた。

信じられない思いで恐々漉き紙を除けると、その下からは二年の年、そして一年の年の贈り物だったはずの藍染の手拭いと紫色の髪紐も出てきた。その二つも勘右衛門は確かに取り上げて、ほとぼりが冷めた頃に小遣いの足しにでもなればときり丸にやったのだ。それなのに、なぜ。

それ以外にも、その箱には見覚えのあるようなないような取り留めもないものが沢山詰まっていた。
委員会の時のものだろうか、『先に戻る』とだけ走り書きされた書き置き。一緒に行った忍務の帰りに見た夕暮れに染まる景色のスケッチは、見せて貰った時にはなかったはずの勘右衛門の後ろ姿が描き加えられていた。

押し花もたくさん入っていた。美しい紅葉の葉は、勘右衛門が初めて一人で忍務に出た時に持ち帰り「お土産!」なんて言って三郎の頭の上から降らせたことを思い出させた。
ふと、その下にきれいに保存された桜の花があるのに目が留まった。三郎と花見に行ったのは五年の春に学園の皆で行った一度きりで、これと言って思い当たる節はない。

「それは卒業の時に勘右衛門の髪から外したものだよ」
つまんでしげしげと眺めていると、雷蔵が教えてくれた。大事そうに押し花にしていた、と。

「三郎はよくその箱を眺めていたよ」
何も言わずに。雷蔵は水の匂いが漂うような、少し遠くを眺めるような顔のままで薄く笑んでそう言った。
「三郎は僕の半身だ。何も言わなくたって分かるさ」
雷蔵は、八左ヱ門の手から酒屋の地図を取り勘右衛門の手のひらにそっと載せながら続ける。

「僕と生きていくと決めていたから、口にも態度にも出すことはなかったのだと思うけれど。……三郎は、勘右衛門。君のことを、ずっと」
よく見れば、箱は五年の時にあげた菓子が入っていた箱だった。

「――……なんで、今更」

俺の気も知らないで。

箱からあふれ出た三郎の心の欠片たちを眺めて呆然としていた勘右衛門は、ようやくそれだけ絞り出した。
喉が引き攣れてそれ以上音にならない。友人たちが心配そうに自分を見ているのが分かっても、彼らに配慮できる余裕などあるはずもなく。視界に映るすべての輪郭がゆがんで、何一つ見えなくなる。 ​

「……ずるいよ三郎。こんな所に心だけ残していくなんて。お前にはもう何も、伝えられないのに」

ああでも、三郎に知られないように振る舞っていたのは自分だ。酒屋への案内を乞われた時も、三郎に正対しようとしなかった。あの時、もしかしたら三郎は……、しかしその真偽を確かめる術はない。
分かっている。本当にずるいのは俺の方だ。あの時逃げなければ、違う未来が待っていたのかもしれなかった。
少なくとも今、こんなにどうしようもない気持ちを抱えることにはならなかっただろう。零れるに任せて頰を伝う雨がぱたぱたと落ちて、薄汚れた紙の墨を滲ませた。

勘右衛門は止まない雨を恨むように障子の隙間から見える空を眺めてから、天井を仰いで静かに瞑目した。

かたみわけ


[2019/11/24]

誰も得しない、私が書きたかっただけの話。
両者ともに頭がいいから時代柄恋なんてどうしようもないと半分諦めていて、それでもやっぱり完全に捨て去ることはできず未練たらしく胸に秘め続け、すれ違ったまま終わりを迎える。
近いようで遠い距離にある鉢尾だからこそ、そんな世界線もあり得るんじゃないかなと思って。五年の皆はたとえ二人の気持ちに気づいていたとしても、やはり時代柄からそう簡単に、というか踏み込んだお節介することはできない、しない。だから、すれ違ったまま。秘めた恋心が明らかになるのは、どちらかが死んだときになってしまう。
戦乱の世だからこその親しいながらも少しドライな関係、その中に淡く咲き続けてそのまま儚く散る恋心。それはたまらなく切なくて愛おしいなあ、という自分の萌えに突き動かされて練っていた話でした。

テーマはそのままかたみわけ。思いついたきっかけが、数年前に遠縁の親戚が亡くなったときに形見分けで衣類を頂いた時でした。あまり関わりのない方だったけれど、それでも頂いた品を見るとその方を思い出します。当時はそんな風習多分ないし、今の時代も殆ど残っていないだろうけれど、それを鉢尾でやったら(勘右衛門が可哀想で)苦しくて死ぬほど萌えるだろうなって…思いまして……(我ながら狂ってるわ…)
最近人を選びそうな私の性癖博覧会()みたいなやつはこっちに上げてますが……私はめっちゃ萌えるんでもちろん好き好んで書いてるんですけど、私みたいにこれで萌える人っているんだろうか……いねえだろうな(^ρ^笑

なおハピエン厨としては、現世に転生して幸せになってくれる前提で妄想してますけどね!悔いて悔いて悔いた勘右衛門が鉢屋くんを探し出して幸せにしようと奔走する話になると思います。多分。具体的にはなんも考えてないけど(考えろよ

こんなクソ蛇足まで読んで頂いてありがとうございました!!万が一「大丈夫だ萌えるぞ安心しろ」って言ってくれる方は是非、僕と握手!!!

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